したことログ。

大阪で行われたWJVF第４回大会に参加してきました。
本職ではないので、もちろん市民公開講座参加です。



一日みっちり。


後半の３講座が、私にはなんとも密度の濃いものでした。

「高齢動物のケア」　戸塚裕久先生
高齢動物でも７歳からを前期高齢動物、10歳からを後期高齢動物と分けて考えること。
食物と水を摂る様子、体重、外見、行動の変化をチェックして病気を早期発見すること。
肥満が高齢になってから病気を引き起こす率を数倍にすること。早めに理想体重に。

「猫の病気の「真実」」　石田卓夫先生

この方は、私が猫を飼い始めた頃から頼りにしている病気の指南書を書かれた方です。
声が深く、聴衆を惹きつける術もあって、すっかり引き込まれました。

親兄弟と過ごさせ、猫として必要なスキルを学ばせること。
人に馴らし、人を怖がらない猫にすること。刺激に慣れさせること。
これらで「いい猫」になり、獣医によく診てもらうことで、ひいては長く幸せに生きられること。
他にも病気について語っているように見えて、実は室内飼い、避妊、多頭飼いの回避など、
猫を健康に生きさせるための飼い主の義務について語っておられると感じました。

「高齢者と暮らす伴侶動物は最後の家族、その家族も幸せであるために」柴内裕子先生
シニアが動物と暮らすことで双方にメリットはたくさんあること。
しかし見えない、気づけない、身体能力の低下等、外からのケアが必要であること。
また、飼い主が先に死亡した場合への、生前の対応の必要性について。
タイガープレイスの事例、動物民生委員のアイデア。
イヌもネコも、種としてもう野生には戻れない。全ては人間の責任。

ここに書いたのはおおまかな備忘のためで、ほんとはもっとたくさん。
3000円の抄録集も無駄ではなく、たくさん書き込んだメモとともに大切な財産になりました。
来年も参加できるといいな。

そうそう、企業ブースの展示会場も設けられ、このときとばかり紛れて入り込みました。
医療器具や専門書が多いので、素人はアニコムさんやペピィさんをのぞきつつ、
出版社ブースでこの２冊を手に入れた！！　しかも10％OFF！
猫の愛玩書は書店にあふれているけれど、猫について学べる本はなかなかありません。
ネット書店では中身を少ししか見られないので、これはチャンスでした。

猫の品種を紹介するカタログは数あれど、これはいい！
品種として併せ持ちがちな病理にまで言及する本は一般の書店にはないのです。
かなり専門的で、勉強になりそう。

「猫の教科書」　高野 八重子 (著), 高野 賢治 (著)

ドッグトレーニングの本は数あれど、こんな本が存在するなんて(笑)。
実際、犬とは違う手法で、猫もトレーニングできるのではと感じてはいて、
それを実証する本となるか、さあご期待！

「かしこい猫を育てるキャットトレーニング」
ミリアム フィールズ‐バビノ (著), 今西 孝一 (翻訳)


普段手に入らないような資料までいただけて、ほんとうに行ってよかった。
獣医師、動物看護職、一般市民のための学術･文化集会。
WJVFの趣旨に賛同するとともに、感謝します。



獣医には獣医の専門的な責務や思いがあり、飼い主には飼い主の義務があります。
健康や病気の管理、指南については、信頼できる獣医に委ねること。
飼い主は適正な環境を犬や猫に与え、責任を放棄せず命をまっとうさせること。

私は自分の庇護下にある猫たちに責任を持つとともに、
愛玩動物飼養管理士として、飼い主と「正しいあり方」の橋渡しができればいいのだと、
立ち位置を確認する思いでした。