2012年09月29日
やれることをやっていきましょう。

これは はな と ぴゅうま がうちに来て1週間くらいしたころ、
先住猫のいない隙に初めて部屋の探索をさせたときの写真です。
携帯のデータを整理していて出てきました。
好奇心いっぱいの2匹はてんで勝手に部屋を嗅ぎまわり、
満足すると、床に座って眺めていた私の膝に上がってきたのでした。
ふたりは秋生まれなので、その時期、フローリングの床は肌寒かったから。
ただそれだけでしょう。
でも私の心には、えもいわれない気持ちが溢れそうでした。
手元に預かったときには迷いがあっただけに、余計に。
命の重みは、説得されたり、ポスターを見せられたりして理解するものではありませんよね。
逆に、ペットを飼っている大抵の人は、日々それを感じ取る機会があるでしょう。
赤の他人に「あなたのペットを愛してください!」などと言われるまでもなく。
私が愛玩動物飼養管理士として誰かの手助けできるとしたら。
それは動物を愛するというメンタル、ソフトの部分ではなくて、
上手に動物と暮らすテクニック、ハードの部分だと思うのです。
生きている動物と暮らすことは、ときどき楽ではありません。
健康管理のこと。しつけのこと。費用のこと。介護のこと。
いちばんデリケートなトピックである、繁殖のこと。
飼い主さんが困ったなぁ、と思っているときにそっと手助けをする。
それが、飼い主さんと動物が最期まで愛し合って暮らすことにつながるなら、
こんなに嬉しいことはない。
そのためには、謙虚に地道に勉強して備えること。
私は猫の経験がわりあい豊富だから、めざせ猫の飼い方プロフェッショナル、
略して「猫プロ」!
そして逆に、飼わないという選択の提案もします。
「飼いたい」ことと、「飼える」ことは違う、とよく言います。
手に入れるためのお金を出せる、という意味ではありません。
ペットにも長寿命の時代が訪れています。
ひょっとしたら20年以上、じゅうぶんな世話ができるか。
エサ代、ワクチン代、狂犬病予防注射代、登録料(犬)、避妊・去勢手術代。
けがや病気の医療費が負担できるか。
自分が出かけたり、万一のことがあったときに、対処できるか。
これらの答えがYesでなければ、飼う資格がないのです。
一方で、
明らかに飼う資格のない人に販売・譲渡しない。
危険な飼い方をする人を規制する。
プロによる命の廃棄を撲滅する。
どうしてもというときのための受け皿を整える。
そういう社会のしくみを整えていくよう行政に訴え続けるのです。
うん。そうでした。
あまりに悲しい現実を目の当たりにして、私は焦っていました。
他県の方々の活動のレベルの高さを知って、あがいていました。
でもやっと、地に足をつけることができました。
ぐるっとまわって初心に戻った、ともいえるけれど…。
私のやれることを、地道にやっていくだけのことなのです。

猫の殺処分問題は犬のとは事情が異なります。
そこで猫の繁殖行動について調べたいのですがよい文献がありません。
ムツゴロウさんがある番組で気になることをおっしゃっていたんですよ。
あんまりリアルなのでここには書けませんが(笑)。
よいものを知っているという方、いらっしゃれば教えてください。
Posted by nekoneko at 12:15│Comments(4)
│猫!&猫カツ!
この記事へのコメント
大きすぎる問題に立ち向かう事は
とても無謀でつぶされてしまいそうになるけど
猫々亭さんの言葉達と小さな行動が
いつか大きな石を転がして行く一つの力になると思う。
動物が家族である環境にいた事が無い私ですが
ブログを通して自分が知らない事を知りました。
猫々さんが動かした小さな一つです。
うまく言えないけどね。
そんな風に思ったよ。
とても無謀でつぶされてしまいそうになるけど
猫々亭さんの言葉達と小さな行動が
いつか大きな石を転がして行く一つの力になると思う。
動物が家族である環境にいた事が無い私ですが
ブログを通して自分が知らない事を知りました。
猫々さんが動かした小さな一つです。
うまく言えないけどね。
そんな風に思ったよ。
Posted by mie at 2012年09月29日 12:37
mieちゃん、こんな長々しいの読んでくれてありがとう。訂正のメールも見たよ。無謀、の部分の言い替え、うまく伝わってきました。コメントも言葉を選んでくれているのがよくわかって、ありがたいです。
mieちゃん家は動物を飼ったことがないんだよね。
私は猫と暮らして9年、頭までどっぷりこの問題に浸かっているから、とても当たり前のことを言っているような気になっていることがある。でも、読んでくれるたいていの人はそうじゃないんだってこと、気に留めておかないといけないね。丁寧に伝えようとする気持ちで書かないと、むやみに言い募るだけでは相手に届かない。コメントをいただいて、またひとつ思いなおしました。
mieちゃん家は動物を飼ったことがないんだよね。
私は猫と暮らして9年、頭までどっぷりこの問題に浸かっているから、とても当たり前のことを言っているような気になっていることがある。でも、読んでくれるたいていの人はそうじゃないんだってこと、気に留めておかないといけないね。丁寧に伝えようとする気持ちで書かないと、むやみに言い募るだけでは相手に届かない。コメントをいただいて、またひとつ思いなおしました。
Posted by 猫々亭 at 2012年09月29日 22:20
ムツゴロウさんのことはちょっと分かりませんが,webだと以下のサイトが参考になります。
http://www.konekono-heya.com/hansyoku/mating.html
書籍,論文についてはもう少し調べてみますね。
http://www.konekono-heya.com/hansyoku/mating.html
書籍,論文についてはもう少し調べてみますね。
Posted by よしみ at 2012年09月30日 01:37
よしみ さま
リンクありがとうございます。そう、それです! ムツゴロウさんはとげとげあたりのことを言ってたのです。
「いつのまにかうちの猫(♀)に子どもができてて、生ませるつもりはなかったのに困ったわ…」とはいったいどういう状態なのか、疑問に思っていました。このあたりのこと、知らずに放置している飼い主さんも多いのかと推測しています。
リンクありがとうございます。そう、それです! ムツゴロウさんはとげとげあたりのことを言ってたのです。
「いつのまにかうちの猫(♀)に子どもができてて、生ませるつもりはなかったのに困ったわ…」とはいったいどういう状態なのか、疑問に思っていました。このあたりのこと、知らずに放置している飼い主さんも多いのかと推測しています。
Posted by 猫々亭 at 2012年09月30日 08:41