2015年02月10日
武術に魅かれる理由
今、武術が面白い。
周りからなぜ?と不思議がられるくらいに。
これは機会かと思い、武術に魅かれる理由を整理してみました。
今から10数年前。
きちんと体を動かさなければ、と思いました。
仕事と家の往復だけで身体は鈍るばかり。
といって反射神経は自信ないし、団体競技は好きでない。
消去法で選んだのがカルチャーセンターの太極拳でした。
日本で所謂「カルチャーセンターの太極拳」は健康体操の色が濃いです。
中国が世界に広めるために、陳式をもとにまとめたのが24式などの制定拳。
武術の真意はだいぶ失われている…らしいです。
女性が多くて、年齢層は高め。動きは緩め。
それでも、ひととおり動くと身体がぽかぽかしました。
肩こりも改善する。
それに、太極剣かっこいい! やりたい!
そんな動機で続けていました。
転機はある練習中のことでした。
先生に言われ、身体を動かそうとするのだけれど、思ったように動けない。
私の身体は、私の言ったとおり動かない。
これはなにより衝撃でした。
自分の身体が糸の切れた操り人形みたいで、途方にくれました。
もう若くはない先生よりも、はるかに動けない身体。
それでも努力すれば身体は柔らかくなる。体幹は鍛えられる。
鍛えれば、ちゃんと動けるようになるはず。
そう思い、続けてきました。
でも相変わらず、肝心を掴めた感じはしない…。
そして第3の波、なのだと思います。
別の角度から身体にアプローチしてみよう、と思い、韓氏意拳と出会いました。
え、私の身体ってひょっとして賢い?凄い?
いつまでたっても言うこと聞かないから、欠陥品かと思い始めていたのに。
ひとつには、太極拳を外から見たこと。言語化・整理したこと。
ひとつには、太極拳と韓氏意拳の共通点は人間の身体運用の原理だと感じたこと。
ひとつには、関連本で読む武道論が武術と世界をつなげてくれたこと。
溜まっていた疑問や鬱屈がどんどんほどけていきます。
自分の身体を縛っているのは自分自身。
見栄や思い込みや刷り込みが、歪な型に自分を押し込めていた。
振り返れば、人間の身体が動くことの何もかもが合理的だとわかったのです。
健康体操でもスポーツでもない武術の深淵の、縁がちら見えた。
そしてこの先に、思いもつかない可能性がありそうな予感がする。
勁力を体感した衝撃も小さくはありません。
紙一重のところに、勁力はあって、それは想像を超えていました。
もちろん、はるか遠く道は長いのだけれど…。
ひとつ疑問が残りました。
他人と戦った経験なし。他人と戦う予定もなし。
なのに武術を続ける理由はなんだろう?
それは、内田樹先生が著書に書かれていたことがぴったりきそうです。
『身体が蔵している底知れない可能性と謎に対する敬意と想像力』そして好奇心。
今の私には、それが強力に感じられます。
とりあえずは、それでじゅうぶん。どこまでいけるかやってみるつもりです。
カルチャーだって、何年も続けてれば「やってます」って言っていいでしょ
周りからなぜ?と不思議がられるくらいに。
これは機会かと思い、武術に魅かれる理由を整理してみました。
今から10数年前。
きちんと体を動かさなければ、と思いました。
仕事と家の往復だけで身体は鈍るばかり。
といって反射神経は自信ないし、団体競技は好きでない。
消去法で選んだのがカルチャーセンターの太極拳でした。
日本で所謂「カルチャーセンターの太極拳」は健康体操の色が濃いです。
中国が世界に広めるために、陳式をもとにまとめたのが24式などの制定拳。
武術の真意はだいぶ失われている…らしいです。
女性が多くて、年齢層は高め。動きは緩め。
それでも、ひととおり動くと身体がぽかぽかしました。
肩こりも改善する。
それに、太極剣かっこいい! やりたい!
そんな動機で続けていました。
転機はある練習中のことでした。
先生に言われ、身体を動かそうとするのだけれど、思ったように動けない。
私の身体は、私の言ったとおり動かない。
これはなにより衝撃でした。
自分の身体が糸の切れた操り人形みたいで、途方にくれました。
もう若くはない先生よりも、はるかに動けない身体。
それでも努力すれば身体は柔らかくなる。体幹は鍛えられる。
鍛えれば、ちゃんと動けるようになるはず。
そう思い、続けてきました。
でも相変わらず、肝心を掴めた感じはしない…。
そして第3の波、なのだと思います。
別の角度から身体にアプローチしてみよう、と思い、韓氏意拳と出会いました。
え、私の身体ってひょっとして賢い?凄い?
いつまでたっても言うこと聞かないから、欠陥品かと思い始めていたのに。
ひとつには、太極拳を外から見たこと。言語化・整理したこと。
ひとつには、太極拳と韓氏意拳の共通点は人間の身体運用の原理だと感じたこと。
ひとつには、関連本で読む武道論が武術と世界をつなげてくれたこと。
溜まっていた疑問や鬱屈がどんどんほどけていきます。
自分の身体を縛っているのは自分自身。
見栄や思い込みや刷り込みが、歪な型に自分を押し込めていた。
振り返れば、人間の身体が動くことの何もかもが合理的だとわかったのです。
健康体操でもスポーツでもない武術の深淵の、縁がちら見えた。
そしてこの先に、思いもつかない可能性がありそうな予感がする。
勁力を体感した衝撃も小さくはありません。
紙一重のところに、勁力はあって、それは想像を超えていました。
もちろん、はるか遠く道は長いのだけれど…。
ひとつ疑問が残りました。
他人と戦った経験なし。他人と戦う予定もなし。
なのに武術を続ける理由はなんだろう?
それは、内田樹先生が著書に書かれていたことがぴったりきそうです。
『身体が蔵している底知れない可能性と謎に対する敬意と想像力』そして好奇心。
今の私には、それが強力に感じられます。
とりあえずは、それでじゅうぶん。どこまでいけるかやってみるつもりです。
カルチャーだって、何年も続けてれば「やってます」って言っていいでしょ

Posted by nekoneko at 23:45│Comments(2)
│その他
この記事へのコメント
私、大学の体育が太極拳だったの!すごーくしんどかったわ…。猫さんは芯が通ってるといつも感じるけど姿勢とか筋肉も影響してて、心身はつながってるんでしょうね。
Posted by mie at 2015年02月12日 15:13
えぇ!そんな体育あるんだ! 身体が硬かったりして、もっと若い頃から始めればよかった…とぼやいては70歳overの先生に叱られるよ(笑)。
でもきっと、若い頃ではこのつながってる感覚がわからなかった。歳を重ねた今だから理解できる…ってことmieちゃんもあるでしょう?そんな感じ。
mieちゃんこそ、芯が通ってるって、話してると心底思うんだけどな…?
でもきっと、若い頃ではこのつながってる感覚がわからなかった。歳を重ねた今だから理解できる…ってことmieちゃんもあるでしょう?そんな感じ。
mieちゃんこそ、芯が通ってるって、話してると心底思うんだけどな…?
Posted by nekoneko
at 2015年02月12日 16:55
