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2018年02月01日

2018年1月の記録

何がきっかけだったか、煩悩が暴発。
もっと読みたいけど、社会と家族の手前、幾分我慢している気持ちとか、
読みたい本、特にノンフィクションものは、早く買わないと絶版になる焦りとか。
根源的な煩悩を三毒と呼ぶそうです。
そのひとつ「貪」(とん)は、むさぼり求める心。まさに。

引き換えに、今年の自分ご褒美チョコは自粛とします。

2018年1月の記録

<今月のデータ>
購入14冊、購入費用17,468円。
読了9冊。
積読本102冊(うちKindle本18冊)。


ブック

ねずみに支配された島ねずみに支配された島感想
壮大な絶滅物語。大陸から離れた島は、固有種を育む。海が侵略生物の上陸を阻むからだ。しかしその海を人類の船が渡るようになると、意図的にも偶然にも人間や持ち込んだ生物が侵略種となり、固有種を幾つも絶滅させた事実は動かせないと思う。海鳥がいなくなれば植物体系も損われる。そして今や生態系バランスを元に戻すため、保護団体は侵略種を毒や銃で殲滅している。侵略種とは、海鳥の場合は主にネズミだが、イエネコだって含まれるのだ。固有種保護のために侵略種を殲滅する行為の是非は、私には判断できない。本当にその手段しかないのか…。
読了日:01月28日 著者:ウィリアム ソウルゼンバーグ

直感はわりと正しい 内田樹の大市民講座 (朝日文庫)直感はわりと正しい 内田樹の大市民講座 (朝日文庫)感想
じゅうぶんにリーダブルである。2010年代、メディアが報じた政治や行政の時事が持つ意味を、振り返れば鮮やかに理解できる。日本は取り返しがつきそうにない転換点をいくつも過ぎた。そして今も繰り返している。それを踏まえて、今後どうすればいいか。特に個人がどうあるべきかに私は関心がある。私は自助、次に共助が大事だと思っている。自分と大切な人たちが生き抜くための方策を構築し、着々と進めたい。ただし、コラムに頻出した他人を蹴落としたり、自分の利を優先する発想とは違う、「大市民」の在り方がなんとなくわかった気がする。
読了日:01月25日 著者:内田 樹 ファイル

巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)感想
アマゾン川の源流を目指す旅。若い物言いと、定番の土臭さで、高野さんらしい王道の旅行記を満喫した。野暮というのではなく、やはりこういう、その土地の匂いに雑じっていくスタイルが良く似合うのだ。しかし、あとがきにより執筆の依頼内容はガイドブックだったと知って爆笑した。ツアーの欺瞞に憤慨して離脱してしまうのだ、一般旅行者の参考にはならんやろ。開高健の「オーパ!」のように、コアな探検旅のガイドブック、いや、魂を誘うバイブルとして秀逸な旅行記。レヴィ・ストロースやリョサなどさらりと読んでいる辺りのギャップにやられる。
読了日:01月23日 著者:高野 秀行 ファイル

「筋肉」よりも「骨」を使え! (ディスカヴァー携書)「筋肉」よりも「骨」を使え! (ディスカヴァー携書)感想
筋トレは身体を硬化させる。ストレッチで無理に柔らかくした筋肉にはバネがない。思い当たる節がある。"體"は骨が豊かな身体を指す。筋肉ではなく、體の一番中心にある骨で動くこと、やってみようと思う。ただ、わかり難い。『まず骨が動き、筋肉が従う』。頭を使わず、身体の感覚、反応にゆだねる…とは私の従前の課題だが、『どうしても余計なことがついてくる』ので迷うのだ。『面白くて命懸け』が上達の要件と挙げられている。できるかできないか頭で判断する余地がない状況を自分でつくるのだ。しかも楽しい、と言ったら、やはり私には山か。
読了日:01月19日 著者:甲野善紀,松村卓 ファイル

このミステリーがすごい! 2018年版このミステリーがすごい! 2018年版感想
もう読まないと宣言しつつ買ってしまうのはもはや年中行事だからと開き直ろう。たぶん読めないであろう、読みたい本をチェックする。30周年記念、昭和63年のこのミス収録。当時、私はまだミステリを読む年頃ではなかったが、綾辻行人をはじめ新本格の萌芽した時代、後年遡って読んだ本がちらほら見える。宮部みゆきと綾辻行人の対談with大森望が良かった。『すごくしあわせなことに、たぶん、自分が好きなもの、書きたいものをずっと書いてきたよね』。私もそれを好んで読んできた。来し方を想って胸がキュッとした。私もこの時代の子だ。
読了日:01月18日 著者:

月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)感想
なんと鮮やかにこちらの視界を転換させる小説か。ストリックランドは世間の常識や良心全てに外れた行動に出る。読者は彼の言い草に憤慨し、妻に同情し、ストルーヴに呆れるが、パリでの言動から彼の核心に薄々気づき始める。タヒチでの彼の様子には胸を突かれ、憧憬した。彼が自身の魂に忠実に求めたものが露わになるからだ。生い茂る生命の静けさの中で、彼は幸せに死んだ。この時点で物語の印象は反転しているのだが、語り手がヨーロッパに戻ることで、モーム一流の皮肉が全開になる趣向である。ストルーヴの心は報われたのか。パトロンて大変だ。
読了日:01月17日 著者:ウィリアム・サマセット モーム ファイル

五感経営 産廃会社の娘、逆転を語る五感経営 産廃会社の娘、逆転を語る感想
建設業界にいると凄まじい産廃量に震撼する。業者が出すのではない。日本人全員が出し続けているのだ。なのに悪印象がつきまとう理不尽さ。著者は焼却事業から産廃の減量化・リサイクルへ舵を切り、環境教育にまで昇華させた。リサイクル率は95%。リサイクル率向上すなわち利益率向上とあれば、言うことなしだ。私は人を巻き込んで進むタイプではないが、著者も当初は違った。ただ、明るく、隠し事のない、体当たりな姿勢は必須なのだ。人口減少のなか『働き続ける価値があると思える会社をつくれるか』は鍵。同族経営、事業承継も大きな主題だ。
読了日:01月12日 著者:石坂 典子 ファイル

ダーク・タワー〈7〉暗黒の塔〈中〉 (新潮文庫)ダーク・タワー〈7〉暗黒の塔〈中〉 (新潮文庫)感想
間もなく虐殺されると知りながら膨大なキャラを覚えるのは面倒、とばかり気を抜いていたら、カ・テットの輪があっけなく欠けた。愛着のあるキャラの死。私が悲しいのではない、残された者の悲嘆を思って涙が止まらないのだ。キングは意識的にカ・テットの最後を俯瞰して描いた。作家は神ではなく預言者だから、この死は自分が望んだのではないとうそぶくのだ。しかしキングの存在が物語に挿入されたことで、ローランドはキングを存分に憎み蔑むことができる。殺すかと思った。『ぼくたちは<暗黒の塔>を救うんだ』。それほどの塔ってなんだよ。
読了日:01月04日 著者:スティーヴン キング

もぎりよ今夜も有難う (幻冬舎文庫)もぎりよ今夜も有難う (幻冬舎文庫)感想
映画やもぎりという職への思い入れに満ちたエッセイ。はいりさんの文体は映画館への思いで高揚しており、それぞれのタイトルが映画タイトルのもじりになっていたりもして、楽しい。当時の映画館の様子は、20年ほど前まで高松にもあった東宝や、今もあるソレイユを思い出させる。今は当たり前のようにイオンシネマに通っているけれど、古いカウンターやガラスケースの中の菓子、レトロな扉、完全入替制でないような映画館の記憶は私の中にも残っていたのだ。そう、ポップコーンじゃない。映画に熱狂する気持ちは、残念だけど共有できなかった。
読了日:01月02日 著者:片桐 はいり ファイル


注:ファイルはKindleで読んだ本。


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