2011年10月08日
9月の読書
読書管理アプリ「読書メーター」でおもしろい機能ができたので使ってみる。



9月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2613ページ
ナイス数:32ナイス
電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
本好き視点ではなく、流通やシステムを分析する視点。総じて読みにくいのはコンテキスト、アンビエント、パッケージ等、カタカナ概念のせいだろうか。例として引かれるアメリカの物流システムや音楽の配信システム、ケータイ小説の価値など、馴染みがないものへの私の想像が漠としているせいもある。自分の理解力を棚に挙げて言うなら、この文章は一貫しているの? 正直、もういいです。必要なのは快適な読書端末。単純化された書籍の入手経路。新刊/既刊・有名/無名本の同水準化。書き手と読者が出会える機会。と、あとがきでじゅうぶんでした。
読了日:09月26日 著者:佐々木 俊尚
猫ぱんち―二匹の猫との暮らし
読了日:09月25日 著者:小泉 さよ
ゴーストハント6 海からくるもの (幽ブックス)
私はずっと、この巻がいちばん怖いと思っていた。それは祠や注連縄や民話や、日本に住んでいればかならずすれ違う信仰や無言の取り決めに根差した怪異だからであり、最初に読んだ中学生の心には強い印象を残した。進学の時には本気で宗教学を選びかけたくらいに。あちこち泊まった宿や観光した洞窟、その記憶と相まってやはり背筋の凍る思いをしながら読んだ。
読了日:09月23日 著者:小野不由美
失われた世界 (創元SF文庫)
50ページでこの物語を読み止めるのは難しい。この魅力的な人々と冒険に出るのだと想像するとわくわくした。 クライトンの"LOST WORLD"とは『恐竜の生態に人間を入れる』設定以外、全く異質の冒険物語である。現代の冒険物語と異なるのは、ある程度以上の定義や描写を突き詰めないことで生まれる想像力への寛大さ、現代科学の制約を受けない発想の自由さ、わからないからこそ生まれる自然や歴史に対する尊敬の念だと思う。堪能、堪能。
読了日:09月23日 著者:コナン・ドイル
日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典
読了日:09月19日 著者:蛇蔵,海野 凪子
鳴るは風鈴 木山捷平ユーモア小説選 (講談社文芸文庫)
引き揚げ船でのコレラ流行や憲兵の押入りなど厳しい時代の話から、妻にお金をもらって銭湯へ行く話まで様々。しかし「駄目やん!」「仕方ないなぁ」と読みながらつぶやきたくなるような男像が一貫してある。ゆるい。と言われる所以かと思う。 戦後から昭和30年代、日本人はみな、生き抜くための強烈な精力に溢れていると想像していた、実はそうとばかりではないことを知る。そりゃそうだ。いつの時代も人はただ生活するのだし、日々を楽しむこともすれば、ずり落ちた思考をすることもある。
読了日:09月19日 著者:木山 捷平
ジェノサイド
マイケル・クライトン級のエンターテイメント。日本人が書いたことを忘れそうになる。ただし私は面白くて読む手が止まらない感触ではなかった。あちこちにちりばめられた血生臭いジェノサイドの描写が身の毛をよだたせるところまでいかず、そのように意図して書かれているのか考えて迷った。でもタイトルになっているくらいだし…? それにしても民間軍事会社の傭兵の戦闘スキル、大学院生の薬学研究方法、アメリカ大統領の精神病理いずれをも書く意欲に驚く。メインメッセージは科学探求への礼賛のようだ。タイムリーにカリフォルニア停電が心配。
読了日:09月08日 著者:高野 和明
からだのままに (文春文庫)
自身が心を患われたとき、老いを感じられたとき、山歩きに解放を見出されたとき、身体や心がどのように感じられ、どのように変わっていったか、とつとつと実直に書かれている。あちこちの媒体に掲載されたものをまとめているため、話が重複、前後して、視点の濃淡が見える。ついこちらも読み勧める速度がゆっくりになり、文章の揺れに合わせて揺れる。 自分が人生の坂を下りはじめたと感じたときにもう一度読み直したいエッセイです。
読了日:09月03日 著者:南木 佳士
超訳 ゲーテの言葉
超訳、流行りだねぇと思いながらぱらぱらめくり、即買い。ニーチェのときはピンとこなかったが、これは読んでみたいと思った。こちらの心持のせいかもしれないけれども。どちらも人生の理について語っていても、ゲーテのほうが丸く感じられるのはものの見方の違いなのか訳の違いなのか。いずれにしても個人的にはこちらのほうがうまく腑に落ちた。 自身と直観的に結びつく言葉たちを拾い出して読む。自らのあり方を見直したいのなら、あぁあの人のことだなどと他人と結びつける思考はできるだけ排除したほうが身のためだろう。一度読んで思考を緩め
読了日:09月01日 著者:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
2011年9月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター



9月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2613ページ
ナイス数:32ナイス

本好き視点ではなく、流通やシステムを分析する視点。総じて読みにくいのはコンテキスト、アンビエント、パッケージ等、カタカナ概念のせいだろうか。例として引かれるアメリカの物流システムや音楽の配信システム、ケータイ小説の価値など、馴染みがないものへの私の想像が漠としているせいもある。自分の理解力を棚に挙げて言うなら、この文章は一貫しているの? 正直、もういいです。必要なのは快適な読書端末。単純化された書籍の入手経路。新刊/既刊・有名/無名本の同水準化。書き手と読者が出会える機会。と、あとがきでじゅうぶんでした。
読了日:09月26日 著者:佐々木 俊尚

読了日:09月25日 著者:小泉 さよ

私はずっと、この巻がいちばん怖いと思っていた。それは祠や注連縄や民話や、日本に住んでいればかならずすれ違う信仰や無言の取り決めに根差した怪異だからであり、最初に読んだ中学生の心には強い印象を残した。進学の時には本気で宗教学を選びかけたくらいに。あちこち泊まった宿や観光した洞窟、その記憶と相まってやはり背筋の凍る思いをしながら読んだ。
読了日:09月23日 著者:小野不由美

50ページでこの物語を読み止めるのは難しい。この魅力的な人々と冒険に出るのだと想像するとわくわくした。 クライトンの"LOST WORLD"とは『恐竜の生態に人間を入れる』設定以外、全く異質の冒険物語である。現代の冒険物語と異なるのは、ある程度以上の定義や描写を突き詰めないことで生まれる想像力への寛大さ、現代科学の制約を受けない発想の自由さ、わからないからこそ生まれる自然や歴史に対する尊敬の念だと思う。堪能、堪能。
読了日:09月23日 著者:コナン・ドイル

読了日:09月19日 著者:蛇蔵,海野 凪子

引き揚げ船でのコレラ流行や憲兵の押入りなど厳しい時代の話から、妻にお金をもらって銭湯へ行く話まで様々。しかし「駄目やん!」「仕方ないなぁ」と読みながらつぶやきたくなるような男像が一貫してある。ゆるい。と言われる所以かと思う。 戦後から昭和30年代、日本人はみな、生き抜くための強烈な精力に溢れていると想像していた、実はそうとばかりではないことを知る。そりゃそうだ。いつの時代も人はただ生活するのだし、日々を楽しむこともすれば、ずり落ちた思考をすることもある。
読了日:09月19日 著者:木山 捷平

マイケル・クライトン級のエンターテイメント。日本人が書いたことを忘れそうになる。ただし私は面白くて読む手が止まらない感触ではなかった。あちこちにちりばめられた血生臭いジェノサイドの描写が身の毛をよだたせるところまでいかず、そのように意図して書かれているのか考えて迷った。でもタイトルになっているくらいだし…? それにしても民間軍事会社の傭兵の戦闘スキル、大学院生の薬学研究方法、アメリカ大統領の精神病理いずれをも書く意欲に驚く。メインメッセージは科学探求への礼賛のようだ。タイムリーにカリフォルニア停電が心配。
読了日:09月08日 著者:高野 和明

自身が心を患われたとき、老いを感じられたとき、山歩きに解放を見出されたとき、身体や心がどのように感じられ、どのように変わっていったか、とつとつと実直に書かれている。あちこちの媒体に掲載されたものをまとめているため、話が重複、前後して、視点の濃淡が見える。ついこちらも読み勧める速度がゆっくりになり、文章の揺れに合わせて揺れる。 自分が人生の坂を下りはじめたと感じたときにもう一度読み直したいエッセイです。
読了日:09月03日 著者:南木 佳士

超訳、流行りだねぇと思いながらぱらぱらめくり、即買い。ニーチェのときはピンとこなかったが、これは読んでみたいと思った。こちらの心持のせいかもしれないけれども。どちらも人生の理について語っていても、ゲーテのほうが丸く感じられるのはものの見方の違いなのか訳の違いなのか。いずれにしても個人的にはこちらのほうがうまく腑に落ちた。 自身と直観的に結びつく言葉たちを拾い出して読む。自らのあり方を見直したいのなら、あぁあの人のことだなどと他人と結びつける思考はできるだけ排除したほうが身のためだろう。一度読んで思考を緩め
読了日:09月01日 著者:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
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Posted by nekoneko at 19:18│Comments(0)
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