2012年08月01日
7月の読書
7月は知人や新しく知り合いになった方と話す機会を得て、
たくさん刺激を受けた月でした。
現実と活字の釣合いのとれた生活が健康的よね。
現実の世界のほうが活字の世界よりおもしろいにこしたことないし。
と言って活字と物語に飢えている自分をなだめておこう。
さて夕飯の支度をせねば。

7月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3057ページ
ナイス数:85ナイス
おいで、一緒に行こう―福島原発20キロ圏内のペットレスキュー
福島原発警戒区域内に行政に逆らって侵入し、残された犬猫を飼い主に戻す個人ボランティアは今も続いている。行動を共にした著者は、事実そのままを文章にし、出版することに決められた。著者のノンフィクションは「君と一緒に生きよう」に続き2冊目。行政に対する語調は厳しい。私は実際に行動した人間しか、行政を声高に批判する権利を持たないと思っている。しかし何冊も関連書を読んできて、活動しているどの人もが行政を批判するとしたら、これは政府の失態であった、そして今も最大限の努力はしていないと認識せざるを得ない。
読了日:07月30日 著者:森 絵都
太一×ケンタロウ 男子ごはんの本 その4
1~3弾を買ったら買わずにいられない気がして購入。目を通して気づいた、これと思うメニューが少ない。お腹が空いているときにもう一度見てみよう。
読了日:07月27日 著者:国分 太一,ケンタロウ
残穢
ドキュメンタリーホラーということは、ある程度実話、ドキュメンタリー風フィクションなのだろう。なんと小野さんの一人称であり、生活が垣間見える。あのころ集めた怪談がこんなかたちで実を結んだのだな、と感じた。小野さんの、怪異に対する姿勢が感じ取れた。現実の現代であるので、私の好きな和の妖しげな小説らしい描写はあまりない。
読了日:07月22日 著者:小野 不由美
ハーモニーの幸せ (角川文庫)
ランディさんは興味のあるものには身をもって関わってみる主義の方なので、社会的弱者の施設であったり、環境問題であったり、瞑想であったりスピリチュアルであったりする。一貫しているのは、生きる力への探求心。人としてあるべき状態を知って、真っ当に、呼吸を楽に生きたいという思いが根底にある。読みやすいのでさも自分も新しい発見をしたような気になるし、心に呼応するものがあるが、たぶん読んだ端から忘れている。それでも、いつかなにかの状況で、ランディさんの言葉を思い出すことが少なくないだろうと感じている。
読了日:07月19日 著者:田口 ランディ
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
シリーズを通じて、ジャーナリズム問題を織り込んだ小説であり、リスベットの成長物語だった。それと同時に、戦う女の寓話とも言える。その意味で、私は3がいちばん好きだ。それにしても相変わらずミカエルは強い女の間をふらふらしている。そしてさらに女を上げる手助けをしているように見えた。ミカエルみたいな男落ちてないかね? もっとも、あたしじゃ不満か(笑)
読了日:07月17日 著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
完全に2からの続きなので、続けて読むべき。1のミステリ色は薄れた。人物描写は変わらない濃度で、とにかく登場人物が増え、大絵巻になってきた。どう結末をつけるのか見当もつかないな。予断せず、下巻へ。
読了日:07月16日 著者:スティーグ・ラーソン
ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
私の手元には昭和2年新潮社発行の芥川龍之介集がある。たいして価値はないけれどなんとも雰囲気があって気に入っている。実際は手荒く扱える文庫で読むので、時折ただめくってみる、それだけ。読書は、どのように始まったかが、その後一生の読書人生に影響する。少年のように幼くして大家の初版本を諳んじるような人がいるとすれば、それはそういう環境、近親者があったからだ。我が家のように、読書は娯楽であるという姿勢で幼い娘に読書を教えれば、やっぱり読書は娯楽であると、なん十年経ってもそういう質の読書をするものだと、そう思う。
読了日:07月08日 著者:三上延
軽装版 流れ行く者 (偕成社ポッシュ)
守り人シリーズ番外編、ボッシュ版で買い直し再読。幼いバルサは命の上に直置きしたような流浪の暮らしを精一杯呑み込んで生きる。自室に安穏と座りこんでこの世界に逃げこんでいる自分を後ろめたく思いつつ、読み終えたら自分の生活に立ち戻ることを決意しつつ、甘んじて読む。児童文学扱いファンタジーの補完となる短編集だが、決して子供向けに手加減してあつらえられた物語ではない。今回もアズノの最後の真情がわからずにしまった。大人でも子供でも、彼らの思いを忖度しながら物語を読み進めることは決して無駄ではない。心を整えてくれる。
読了日:07月03日 著者:上橋 菜穂子
池上彰の宗教がわかれば世界が見える (文春新書)
仏教、神道、キリスト教、イスラム教、宗教学者と解剖学者。それぞれの宗教の概観もわかるように話を導いている。これだけの対談では全てを網羅し得ないし、全て吸収もできない。しかし漠然と持っていた知識の、点と点がつながる感覚は収穫だった。日本人は無宗教ではない、日々の礼拝や儀式が必要ないくらい宗教観が身に沁みついているのだという考えが腑に落ちた。神道は農耕民族であった日本人の祈り。仏教は父祖の、そしていつか来る自分の死への処し方。それらは長年の間に混じり合いつつ、矛盾するものではないのだから、恥じることはない。
読了日:07月02日 著者:池上 彰
2012年7月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
たくさん刺激を受けた月でした。
現実と活字の釣合いのとれた生活が健康的よね。
現実の世界のほうが活字の世界よりおもしろいにこしたことないし。
と言って活字と物語に飢えている自分をなだめておこう。
さて夕飯の支度をせねば。

7月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3057ページ
ナイス数:85ナイス

福島原発警戒区域内に行政に逆らって侵入し、残された犬猫を飼い主に戻す個人ボランティアは今も続いている。行動を共にした著者は、事実そのままを文章にし、出版することに決められた。著者のノンフィクションは「君と一緒に生きよう」に続き2冊目。行政に対する語調は厳しい。私は実際に行動した人間しか、行政を声高に批判する権利を持たないと思っている。しかし何冊も関連書を読んできて、活動しているどの人もが行政を批判するとしたら、これは政府の失態であった、そして今も最大限の努力はしていないと認識せざるを得ない。
読了日:07月30日 著者:森 絵都

1~3弾を買ったら買わずにいられない気がして購入。目を通して気づいた、これと思うメニューが少ない。お腹が空いているときにもう一度見てみよう。
読了日:07月27日 著者:国分 太一,ケンタロウ

ドキュメンタリーホラーということは、ある程度実話、ドキュメンタリー風フィクションなのだろう。なんと小野さんの一人称であり、生活が垣間見える。あのころ集めた怪談がこんなかたちで実を結んだのだな、と感じた。小野さんの、怪異に対する姿勢が感じ取れた。現実の現代であるので、私の好きな和の妖しげな小説らしい描写はあまりない。
読了日:07月22日 著者:小野 不由美

ランディさんは興味のあるものには身をもって関わってみる主義の方なので、社会的弱者の施設であったり、環境問題であったり、瞑想であったりスピリチュアルであったりする。一貫しているのは、生きる力への探求心。人としてあるべき状態を知って、真っ当に、呼吸を楽に生きたいという思いが根底にある。読みやすいのでさも自分も新しい発見をしたような気になるし、心に呼応するものがあるが、たぶん読んだ端から忘れている。それでも、いつかなにかの状況で、ランディさんの言葉を思い出すことが少なくないだろうと感じている。
読了日:07月19日 著者:田口 ランディ

シリーズを通じて、ジャーナリズム問題を織り込んだ小説であり、リスベットの成長物語だった。それと同時に、戦う女の寓話とも言える。その意味で、私は3がいちばん好きだ。それにしても相変わらずミカエルは強い女の間をふらふらしている。そしてさらに女を上げる手助けをしているように見えた。ミカエルみたいな男落ちてないかね? もっとも、あたしじゃ不満か(笑)
読了日:07月17日 著者:スティーグ・ラーソン

完全に2からの続きなので、続けて読むべき。1のミステリ色は薄れた。人物描写は変わらない濃度で、とにかく登場人物が増え、大絵巻になってきた。どう結末をつけるのか見当もつかないな。予断せず、下巻へ。
読了日:07月16日 著者:スティーグ・ラーソン

私の手元には昭和2年新潮社発行の芥川龍之介集がある。たいして価値はないけれどなんとも雰囲気があって気に入っている。実際は手荒く扱える文庫で読むので、時折ただめくってみる、それだけ。読書は、どのように始まったかが、その後一生の読書人生に影響する。少年のように幼くして大家の初版本を諳んじるような人がいるとすれば、それはそういう環境、近親者があったからだ。我が家のように、読書は娯楽であるという姿勢で幼い娘に読書を教えれば、やっぱり読書は娯楽であると、なん十年経ってもそういう質の読書をするものだと、そう思う。
読了日:07月08日 著者:三上延

守り人シリーズ番外編、ボッシュ版で買い直し再読。幼いバルサは命の上に直置きしたような流浪の暮らしを精一杯呑み込んで生きる。自室に安穏と座りこんでこの世界に逃げこんでいる自分を後ろめたく思いつつ、読み終えたら自分の生活に立ち戻ることを決意しつつ、甘んじて読む。児童文学扱いファンタジーの補完となる短編集だが、決して子供向けに手加減してあつらえられた物語ではない。今回もアズノの最後の真情がわからずにしまった。大人でも子供でも、彼らの思いを忖度しながら物語を読み進めることは決して無駄ではない。心を整えてくれる。
読了日:07月03日 著者:上橋 菜穂子

仏教、神道、キリスト教、イスラム教、宗教学者と解剖学者。それぞれの宗教の概観もわかるように話を導いている。これだけの対談では全てを網羅し得ないし、全て吸収もできない。しかし漠然と持っていた知識の、点と点がつながる感覚は収穫だった。日本人は無宗教ではない、日々の礼拝や儀式が必要ないくらい宗教観が身に沁みついているのだという考えが腑に落ちた。神道は農耕民族であった日本人の祈り。仏教は父祖の、そしていつか来る自分の死への処し方。それらは長年の間に混じり合いつつ、矛盾するものではないのだから、恥じることはない。
読了日:07月02日 著者:池上 彰
2012年7月の読書メーターまとめ詳細
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Posted by nekoneko at 18:56│Comments(0)
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