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2012年09月01日

2012年8月の読書

9月8日、Amazonが本国で発表イベントを企画している。
おそらくKindle Fire、その場で日本市場に触れることはないだろうが、
その如何で初スマホ購入を決めるつもりをしている。
電子書籍端末はもちろんKindle、スマホは論外。
現在積読69冊、気になっている本230冊。
朝起きると本がからだのまわりに落ちている、寝落ちの日々。
どんだけも読めとらん。というのが実感。
飢えている。

ブック

8月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2708ページ
ナイス数:84ナイス

さもなければ夕焼けがこんなに美しいはずはないさもなければ夕焼けがこんなに美しいはずはない
見も知らぬ多数の日本人への軽蔑、自分の全肯定の裏返し。文章を書く目的は賛美を得るためであって、共感を得ようと思っていない。だから共感しないし、もちろん賛美もしない。どんなに美しいであろう風景を描写されてもつまらない。ひょっとしたら著者もそのことは百も承知で、その自己嫌悪を昇華するために文章を書き、作庭に体力を費やし、庭に忘我しているのかもしれない、と思った。まぁ、このような推測は著者にとっても余計なお世話であろうし、私も二度とこの著者の本は買うまいと決意する。
読了日:08月31日 著者:丸山 健二

男たちへ―フツウの男をフツウでない男にするための54章 (文春文庫)男たちへ―フツウの男をフツウでない男にするための54章 (文春文庫)
若い頃から海外においでる著者の経験も感覚も私とは桁違いで、著者の言い分になんとも返せないところも多い。男なら、純日本人でもあれこれ我が身を思うこともあるのだろうか。一方、私が論外に刺激されるのは著者流の色気描写の部分で、男の顔でなく体に審美欲をお持ちである。男のどこを見ればよいか。なにをしてもらえばぞくっとくるか。半意図的に眠らせている感覚を揺り起こされた感じがした。そんなふうに扱ってもらえるなら、肩肘張らずに守られたい振りもしてみせようものを、と嘆息。
読了日:08月20日 著者:塩野 七生

入社10年目の羅針盤入社10年目の羅針盤
楽しく読めた。自分に必要か。また本質であるか。あまり突き詰めずに、感覚を大事に読んだ。琴線に触れた言葉は「ポジションが人をつくる」「健康でもメンタルケア」「自分の能力を上手に引き出せる人が、仕事ができる人」「運のよさそうな人を採用する」「アイデアや才能を試す」「自分より経験豊かな経営者の前で堂々としゃべる」 …。あるノートをつくることを思いついた。それはこの本に書かれている発想ではないけれど、触発されたものには違いない。新しいなにかが生まれるか、楽しみだ。
読了日:08月18日 著者:岩瀬 大輔

ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
傍に誰かいてくれたとしても、やっぱり独りをひしひし感じる。家族より大事なものはないと言いながら、常に誰か大切な人を想いながら、どうしてこんなに孤独なのか。読んでいて、長い時間辛い感情と嘘の中に浸されていた気分だった。私はこの物語、好きになれない。キリスト教の精神的土壌がある程度必要なようだ。
読了日:08月17日 著者:ジョン・ハート

ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
壊れてしまった家族。大人は立ち直って少年を守ろうとして果たせず、少年は独りピンと張りつめて、安易に読者をも寄せつけない。ひりひりと痛い。ジョニーにジャックがいてくれるのはいくぶん救いで、ハントに同僚が添っているのと相似形に見える。下巻へ。
読了日:08月16日 著者:ジョン・ハート

月の影 影の海(下) 十二国記 (新潮文庫)月の影 影の海(下) 十二国記 (新潮文庫)
進めば進むほど、シビレポイントが鈴生りに現れる。この巻には、最初に読んで以来私の範であり続けている言葉がある。「人からこれ以上ないほど優しくされるのでなければ、人に優しくすることができないのか。(中略)陽子自身が人を信じることと、人が陽子を裏切ることは何の関係もないはずだ。陽子自身が優しいことと他者が陽子に優しいことは、何の関係もないはずなのに」
読了日:08月14日 著者:小野 不由美

月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫)月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫)
リライトではないが少し手を入れた、と聞けば読まずにいられない。再読のいい機会でもあった。蒼猿は、人が皆連れているものだ。疑心、怯懦、防衛、欺瞞。心内にあるもの、黙れ黙れと怒鳴りつけても素直に消えるものではないだろう。
読了日:08月13日 著者:小野 不由美

プラチナデータプラチナデータ
難なく読み進める職人技にいつもながら敬服。ミステリ構成上の役回りがはっきりするまでが少し長め。すべてが著者にコントロールされていると感じる。行き届いて不足がない。逆の見方をすれば書かれていないことは書かれていない、閉じていて余地がない。
読了日:08月08日 著者:東野 圭吾

草の花 (新潮文庫)草の花 (新潮文庫)
孤独は人の状態ではなく性質であり、当人の在り様であるようだ。私から見た汐見は痛々しい。それはそもそも孤独の種を抱えていること、そのことに無自覚であるらしいこと。汐見の孤独は藤木に焦がれて失った結果生まれたとは思えない。英雄の孤独を誓うまでもなく、汐見は全力で孤独を選んでいる。信仰の弱点を突いて許せず、相手を求めながら相手をありのまま見られず、相手を容れない有り様が、また孤独を呼ぶ。孤独は強くもあり、独りよがりをも誘う。人は成熟してやがて他人を身体の内に入れることを覚えるものだ、その以前に、汐見は死んだ。
読了日:08月05日 著者:福永 武彦


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この記事へのコメント
「男たちへ」、面白そうですね。
読んでみたくなりました。
Posted by お母はん at 2012年09月11日 00:04
お母はんさん、塩野さんの男性を見る目は世界クラスに鍛えられているようで、私などは度肝を抜かれた感じです。それでも、街中で見かけるギリシャ&ローマ彫刻の像をまじまじ見てしまったりして、赤面します(笑)。

私は好き勝手にお母はんさんのブログをのぞきに行っていますので、お母はんさんもお好きになさってくださいね。
知人とのやりとりがfacebookに移ってから、こちらに書き込む人がずいぶん減ってしまいました。長文はfacebookでは嫌われるので、長文だけがこちらにある状態です。
Posted by 猫々亭 at 2012年09月11日 10:13
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2012年8月の読書
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