< 2025年04月 >
S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
オーナーへメッセージ

2014年02月02日

2014年1月の読書

旅行に出た道中に時間が取れたこともあって、よく読みました。
なのに積読があまり減らなかったのは、借りた本ばかり読んでたからなのね。

積読本129冊。気になっている本412冊。

ブック

2014年1月の読書メーター
読んだ本の数:15冊

日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ感想
不快だった。扱きおろし扱きおろし、持ちあげ持ちあげ、お二人が意気投合して語る内容に酷い違和感がついて離れず、終盤の安倍さんのスピーチも素直に読めない始末。百田さんが国を思っておられる気持ちは本当だし、ましてや安倍さんもそうだろう。しかしお二人の共通して認識されているらしいことが、私には疑問だらけだ。ただ、メディアに撹乱されて一般には判りづらい本質を、私は一国民として目を凝らして見定めたいと思った。百田氏はジャーナリストではない。エンターテイナーだから許される1冊。百田さんの小説は好きですよ。
読了日:1月30日 著者:安倍晋三,百田尚樹

珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)感想
謎解きの部分に力を入れているのが感じられる。だけどつい、とある古書店の女店主との比較が頭をよぎってしまって入り込めない。たぶんここはもう、レッドオーシャンなんだよ。
読了日:1月27日 著者:岡崎琢磨

爪と目爪と目感想
なんにもない過去から未来への平面。そのウワモノとしての、画一的な、仕組まれた「お洒落なセンス」に囲まれた生活。それに熱中しているようでいて、hinamamaのその生活に収まらない部分が、彼女の精神性であったと思う。それをただ真似るという行動にグロテスクさがあって、あの結末、お前はなにを見ているのだと糾弾するような復讐は痛快。結局、ベランダとそこから見える空がもっとも自由な場所であったように感じるのだけど、よく考えるとそれも不穏よね。
読了日:1月19日 著者:藤野可織

チャールズ皇太子の地球環境戦略チャールズ皇太子の地球環境戦略感想
チャールズには父祖から継いだ活動団体だけでなく、自らの意志で設立したものがたくさんある。つまり、チャールズ自身が自らの信念、つまり「自然の秩序との調和」の感覚を取り戻し、未来を見据えながら環境の負荷を減らすことを地球規模で啓蒙するという役割を、自らに課しているということである。皇太子としての言動が政府や世界組織をも動かしうることの自覚と責任。それがノブレス・オブリ-ジュの精神なのですね。
読了日:1月18日 著者:君塚直隆

人を助けるすんごい仕組み――ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか人を助けるすんごい仕組み――ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか感想
被災者支援という主目的が合致しても、これだけ多岐のプロジェクトを成すには勢いと偶然だけでは立ち行かない。ソーシャルメディアツールの使い分け、著名人やメディアの利用に始まり、中盤からの人間関係の力学ともいうべき理論の数々が凄い。ボランティアに限らずプロジェクトをつくるにあたってのヒントがこれでもかと並んでいる。特に「5%理論」は、行政でないからこそ自分たちができる強みをずばり言い当てていて、迷ったとき思い出したい。リアル本で再購入して付箋だらけにする予定。構造構成主義の理論自体はあまり理解しなかった。
読了日:1月14日 著者:西條剛央 ファイル

人生はニャンとかなる! ―明日に幸福をまねく68の方法人生はニャンとかなる! ―明日に幸福をまねく68の方法感想
いろんな読み方ができる。写真と添えた言葉のマッチ具合を楽しむもよし、裏ページのエピソードに納得するもよし。私は「偉人たちの名言」が沁みて楽しかった。映画レ・ミゼラブルを思い出した。孤独と信念の凱歌。偉人たちの名言を読み流していくと、なにかしら胸に引っかかる言葉がいくつか現れる。それが今の私の懸念であり、突破口になる1点かもしれない。読み流しに1時間。ぽっかり空いた休日にどうぞ。解釈の正誤は問題でないよ。
読了日:1月13日 著者:水野敬也,長沼直樹

真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 (ポプラ文庫 日本文学)真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 (ポプラ文庫 日本文学)感想
そうか、花見にも行ったことなかったか…。希実をはじめとする子供たちの抱えている、胸にぽっかり空いた部分は実親でなくても埋められるか、が底に一貫するテーマであるようだ。親でないから、埋められる部分もあるようだし、このシリーズ、どう結末をつけるのだろう。
読了日:1月12日 著者:大沼紀子

極北クレイマー 下 (朝日文庫)極北クレイマー 下 (朝日文庫)感想
今回のテーマは逼迫した地域医療。医療行政の問題として、官僚による医療破壊があり、その末の医療崩壊であるという。と書いて全く全体が見えないが、現実に破綻した夕張で医療を続ける村上氏のあとがきから、この小説がノンフィクションに近いことが示されている。メディアの罪悪もテーマであるようだ。それに乗せられて、国民が鵜呑みにすれば正しいものが壊れることもあるってことだよね。なんだか腹のこなれない感じは、この巻で完結していないからかと。いくつかはまらない欠片は、次巻への伏線なのでしょうね。
読了日:1月11日 著者:海堂尊

極北クレイマー 上 (朝日文庫)極北クレイマー 上 (朝日文庫)感想
主人公のみならず、関係者全員に明確な位置づけと意思が与えられている。キャラづけも派手であるので、人数が若干多めとはいえ読むのに苦労はない。財政難の公立病院というものはそういうものなのかしら。
読了日:1月9日 著者:海堂尊

多読術 (ちくまプリマー新書)多読術 (ちくまプリマー新書)感想
セイゴオさんの千夜千冊は、一夜はたいして長くないはずなのに途方に暮れる深大さを持っている。それでも本書を選んだのは、既知の楽しみ以上のニューワールドがそこにあると予感するからに他ならない。まず真似たいアプローチは目次から想像すること、キーブックを意識して読書を重層的にすること、薦められた本は読むこと、個人全集を読むこと。今まばらな点である読書が、密になって繋がり合い、いつか私だけの網になるイメージと、運河を航行するイメージができたことは大きな収穫。千夜千冊の意味もより理解できるようになった。
読了日:1月5日 著者:松岡正剛

珠玉 (文春文庫)珠玉 (文春文庫)感想
珠玉。意味は宝石のほう。酒を呑みながら読みたくなる。薄暗い店の片隅で、形にならないなにかを見据えようとする開高さんの姿が見える。そうして紡がれる言葉の形容は巧みで、開高さんには知覚されているらしい、世の朦朧の中にほの浮かぶ真理にあと少しでもとすり寄ろうとすると、酒の力を借りたくなるのだ。酒は確かに増幅してくれる。だけどもっと深く浸れるはずだ。アヒルの足の皮の話題から滞在先のホテルのルームキーパーさんと話し込む展開になったこともまた、導かれたようで不思議だった。
読了日:1月4日 著者:開高健 ファイル

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)感想
西加奈子のある小説と印象が重なる。途中からは著者らしい型破りの物語になる。鹿男のときも感じたことだけれど、今回も触覚の表現が独特でよい。『まずは落ちつこうと、婦人は前脚をなめ、何度も顔を洗った。肉球がヒゲを押し倒す感覚を執拗に確かめた。』
読了日:1月3日 著者:万城目学 ファイル

青空の卵 (創元推理文庫)青空の卵 (創元推理文庫)感想
探偵の人格設定には古来、積み重ねられた歴史があるけれど、これはまたハードルが高い。危なっかしく、どう変化させるおつもりか気になる。当然 続編があるらしい。
読了日:1月2日 著者:坂木司

おおきなおおきなねこ (こどものくに傑作絵本)おおきなおおきなねこ (こどものくに傑作絵本)感想
うーん!ねこじゃないね! 表紙で予感はしてたけど! なかなか和風なおはなし。
読了日:1月2日 著者:せなけいこ

カデナ (新潮文庫)カデナ (新潮文庫)感想
旅行で沖縄へ発つ前に読了。著者は沖縄に住んでおられて、その集大成の小説と聞いた。沖縄の温度、匂い。沖縄は日本だろうかと疑うほど、文化も歴史も独特だと思う。沖縄は一般に日本人が思っているほど単純ではなく、いくつもの民族と立場が入り混じって成り立っている。この物語は1968年が舞台で、ベトナム戦争を題材にしているようでいて、実はそれより以前から続く沖縄の複雑さをそれぞれの人物に抱かせている。受けた苦難の哀しみを、後からやって来た人間が感じ取る形の相似形がいくつも見える。
読了日:1月1日 著者:池澤夏樹

注:ファイルはKindleで読んだ本。

同じカテゴリー(読書)の記事画像
2024年の総括
2024年8月の記録
2024年2月の記録
2023年の総括
2023年6月の記録
2023年3月の記録
同じカテゴリー(読書)の記事
 2025年3月の記録 (2025-04-05 14:09)
 2025年2月の記録 (2025-03-01 10:54)
 2025年1月の記録 (2025-02-01 17:00)
 2024年の総括 (2025-01-07 16:59)
 2024年12月の記録 (2025-01-07 14:34)
 2024年11月の記録 (2024-12-04 10:16)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
2014年1月の読書
    コメント(0)