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2015年08月27日

壁、門、扉、窓、穴。

ヨーロッパへ行ってきた。
パックツアーなので、深く味わったり、心ゆくまで探求したりはできなかったけれど、
幾つかの土産を拾って帰ってきたようだ。
それが言葉になりきらないまま、忘却とせめぎ合っている。
曖昧でも、憶えているうちに書いておこうと思う。

壁、門、扉、窓、穴。

ヨーロッパはほとんど地続きだから、内と外の区切り、防御のための壁がたくさんある。
外にいる人間に示威するため、装飾を施された壁がたくさんある。
そしてそれらが今は、芸術として、文化として、観光客に鑑賞されている。

壁、門、扉、窓、穴。

美しい、と思えばいい。
そのとおり、美しいのだけど、つい私は壁そのものに気をとられている。
そして、門、扉、窓、穴。
壁の向こうへの切符。
そんな写真ばかりカメラに残っている。

壁、門、扉、窓、穴。

人と人の間に在る壁。
人が容易に越えられない、目に見えない壁。
それらには人により、厚さや透過度に差がある。
人の性質や動機、タイミングによって、越えられたり越えられなかったりする。
私は生来、越えにくい、あるいは越えられることに気づきにくい性質だ。
そのことにはずいぶん前から気づいていた。

壁、門、扉、窓、穴。

しかし歳を重ねるにつれ、越えたいと思うことが多くなってきた。
越えるための気力、胆力が増しているのを感じる。
どんな壁にも、門があり、扉があり、窓がある。
穴かもしれんけど、あるはずやわ。
なにごとにも、遅すぎることはない。

壁、門、扉、窓、穴。


早朝、ローテンブルグの市壁の内側通路を東へ南へと歩いた。
警戒監視のため、ひょっとすると狙撃のためと察せられる穴を覗いて回った。
穴の外に開けた風景を、朝日を見たいと思いながら。
しかし、たいして見えなかった。

壁、門、扉、窓、穴。

だから、市壁の外、ブルグ門を抜けた先の公園は居心地良かった。

壁、門、扉、窓、穴。

内から外へ。外から内へ。
なにかを越えたがって、抜けたくて、焦れている自分。

壁、門、扉、窓、穴。

帰宅してからこちら、見える扉が増えて、穴が少し大きくなっただろうか?

琴線に触れたものに、もっともっと積極的になろうと思った。
値段が高いことや、場所が遠いことを、やめる理由にするのはやめようと思った。
ヨーロッパ程じゃあ、ない。

やりたいことはやる。やれることはやる。
知らない人やからこそ、にっこり笑ぅて話しかけられるはずやわ。


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Posted by nekoneko at 14:12│Comments(2)
この記事へのコメント
越えたり、くぐり抜けたり、遠回りしたり。
Posted by みちこ at 2015年09月02日 12:50
そうです、そうです。
立つ位置や時期によって、壁が小さくなったり角度が変わったり。
どれも「有り」なのね。
Posted by nekonekonekoneko at 2015年09月02日 16:18
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壁、門、扉、窓、穴。
    コメント(2)